「誰かに何かを謝りたい……」
そんなときに使える万能語をお探しではありませんか?
しかし、そんな都合の良い言葉は存在しません。
人の性格は、十人十色。
一人ひとり心打たれるポイントが違います。
誰にでも使える謝罪とは、相手のことを考えていない謝罪です。
ですから、その人に合った謝罪が必要です。
今回は、“エニアグラム” という心理学を用いて、各々の性格に合った謝罪を見ていきましょう。
“エニアグラム” とは、「人の本質は9つのタイプに分けられる」という考えに基づいた心理学です。
その “9つのタイプ” は、次の通りです。
表1 「9タイプ」の特徴
あなたが謝りたいと思っている人のタイプを、表1の「雰囲気」や「口癖」から見極め、そのタイプに合った謝罪を行いましょう。
タイプごとに効果的な謝罪方法を、下記にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
▼ 目次
【タイプ1】 完璧主義者:100点満点じゃないと意味が無い
☆ 特徴
- タイプ1は、人一倍正義感が強いため、不正やズルが大嫌いです。
- 誠実な態度で、誠意を持って謝罪に挑みましょう。
- 言葉はできるだけ丁寧語を使い、多少の犠牲は覚悟しなければいけません。
- 自分の非はしっかりと認め、今後の対策を考えた上で謝罪しましょう。
- 決して、中途半端な謝罪を行ってはいけません。
☆ キーワード
『誠実』『誠意』
☆ 謝罪するなら……
「この度は誠に申し訳ございませんでした。今回の責任は……今後の対策は……」
【タイプ2】 博愛主義者:困っている人がいたら、ほっておけない
☆ 特徴
- タイプ2が大切にしているのは、「愛」と「友情」です。
- 愛され、歓迎されたいと願っています。
- 欠かせない存在であることを主張しましょう。
- 言葉よりも表情やしぐさで反省を見せる方が効果的です。
- しょんぼりしていれば、向こうから救いの手を差し伸べてくれるくらいです。
☆ キーワード
『反省』
☆ 謝罪するなら……
「いつも迷惑ばかりかけてごめんなさい。あなたがいないと私はダメだわ」
【タイプ3】 成果主義者:誰が何と言おうと結果が全てだ
☆ 特徴
- タイプ3の関心ごとは、「結果」です。
- 過ぎたことに興味はないので、「ごめんなさい」の後は「今後の展開」について話し合いましょう。
- お詫びの品があれば、機嫌の直りが早まります。
- ただし、安っぽい埋め合わせでは、「おまえの価値は低い」という印象を与えるのでNGです。
- 人前では見栄を張りやすいので、謝罪は二人っきりのときに。
☆ キーワード
『詫びの品』
☆ 謝罪するなら……
「ごめんなさい。お詫びに、ランチをおごるよ」
【タイプ4】 個性的:オリジナルだから価値がある
☆ 特徴
- タイプ4は、正論の押し付けを嫌います。
- 相手の主張に耳を傾け、良き理解者であることを主張しましょう。
- 深い交際を好むので、簡単に縁を切ったりはしません。
- ただし、感情の起伏が激しいので、謝るタイミングはしっかりと見計らいましょう。
- 雰囲気の良い落ち着いたカフェで謝罪すれば、成功率がアップします。
☆ キーワード
『共感』『タイミング』
☆ 謝罪するなら……
「君の方が正しかったよ。ごめんなさい……」
【タイプ5】 研究家:時間の無駄、それは筋が通っていない話を聞くこと
☆ 特徴
- タイプ5には、お情け頂戴の謝罪は通用しません。
- 「何が起こったのか?」を理屈で考えるので、原因と対策に焦点を当てて、論理的に説明してください。
- 話の中に矛盾があると、聞く耳すら持たなくなるので、謝罪の内容は事前に考えておきましょう。
- ほっておけば、いつの間にか仲直りできるということは、あり得ません。
- 二つの作業を同時に行うのが苦手なので、まずは謝罪するための時間を確保してもらいましょう。
☆ キーワード
『原因と対策』『論理的』
☆ 謝罪するなら……
「10分も遅れてごめんさない。あそこで交通事故があったのよ。今度からは電車で来るようにするわ」
【タイプ6】 サポーター:石橋は叩いても渡りません
☆ 特徴
- タイプ6は、信頼できるかどうかで人を分類します。
- 駆け引きを好まないので、正直ベースで話を進めましょう。
- 心配性で、疑り深い性格ですが、面倒臭がってはいけません。
- 腹を割って話しをすれば、心を開いてくれます。
- 関係者や友人がいる人前で謝罪すれば、誠意が伝わりやすくなります。
☆ キーワード
『信頼』『正直』
☆ 謝罪するなら……
「約束を破って、ごめんなさい。正直に話すから……怒らないで聞いてくれる?」
【タイプ7】 楽天家:人生、楽しんでなんぼ
☆ 特徴
- タイプ7は、いつも物事の明るい面だけを見ようとします。
- 困難や苦痛とは向き合おうとしないため、関係が悪化した人とは関わろうとしなくなります。
- 謝罪するのであれば、できるだけ早く謝った方が得策です。
- 反省談を語るより、「これからの楽しいイベント」について話し合いましょう。
- どうしても真面目な話がしたい場合は、周りに誘惑がない静かな場所で。
☆ キーワード
『スピード』
☆ 謝罪するなら……
「さっきはごめんなさい。今から別の映画でも観に行かない?」
【タイプ8】 挑戦者:ガンガンいこうぜ
☆ 特徴
- タイプ8は、中途半端が嫌いで、何事も感情に任せて白黒付けようとします。
- 謝罪するときは、信頼できる第三者に立ち会ってもらい、相手が冷静になるまで待ちましょう。
- 相手の主張に対して、「それは違う」と過剰反応してはいけません。
- 基本的に人の話を最後まで聞くのが苦手なので、言いたいことは手紙に書いて、読み上げるのが効果的です。
- 謝罪を相手の怒りを攻略するゲームだと思って、自分の思いを冷静に伝えるようにしましょう。
☆ キーワード『冷静さ』『理解』
☆ 謝罪するなら……
「ごめんなさい。でも私はあなたみたいに何でもできるワケじゃないの……これでも頑張ったのよ」
【タイプ9】 平和主義者:私が我慢すれば、みんな幸せ
☆ 特徴
- タイプ9は、不満があっても言い争うことはほとんどしません。
- 穏やかで寛大な性格であるため、9タイプの中で最も謝罪しやすいタイプです。
- 周りの意見に流されやすいので、共通の友人に仲介してもらうと確実です。
- 相手をより深く知るためには、「何を望むか?」ではなく、「何を望まないか?」を訪ねましょう。
- 不満を溜め込んでいるようなら、本音で語り合える環境をこちらから作ってあげましょう。
☆ キーワード
『本音』
☆ 謝罪するなら……
「ごめんね。悪いところは全て直すから、思っていることを話してくれない?」
最後に
これら9タイプに共通することは、“相手の立場になって考える” ということです。
一人ひとり、考え方や感じ方は違います。
それを理解した上で謝罪の方法を考えないと……
謝ったのに激怒される、という面倒な展開になりかねません。
損する人は、謝罪のテンプレートをネットで探します。
損しない人は、相手の性格を見極め、その人にあった謝罪方法を探します。
第五章 謝罪はエニアグラムを使うと上手くいく (本記事)
最後に 反省の気持ちが伝わる身近なアイテムとは? ☜ 次はこちらへ