「待った?遅刻の理由は、別に大したことではないんだけど……約束の時間に遅れてごめんね」
恋人の第一声がこのような謝罪だったら、あなたはどう思いますか?
遅刻した側は、言い訳をしたくなかったのかもれしません。
しかし、これではスッキリしません。
謝罪における主役は、常に謝罪される側です。
謝られる側が納得できない謝罪に価値はありません。
謝罪の理由を伏せられると、「あなたには詳細を話す価値がありません!」と言われたように感じます。
だからといって、「電車が遅れたために遅刻しました。申し訳ございません」では、言い訳のように聞こえてしまいます。
なので、言い訳っぽく聞こえないためには “話の順番” が重要です。
背景や事情も大切ですが、いきなりの状況説明は「自分には落ち度がない!」と主張しているように聞こえます。
ですから、「自分が何を言いたいか」ではなく、「相手が何を知りたいか」をベースに話の内容を考えましょう。
つまり、相手が気にしている事柄に沿って謝罪を進めていくのです。
表1 謝罪での話の展開順
ついつい、3番の事情説明を先にしたくなりますが、1番の責任の所在、2番の保証について説明してから、3番の事情説明を行うようにしましょう。
重要なのは、双方にとって、より良い未来を創ることです。
損する人は、相手にモヤモヤを背負わせます。
損しない人は、相手がスカッとする謝罪をします。
【損する謝罪】
「遅れてしまったのには理由があるんだ。早めに家を出たんだけど、電車が遅れてしまって……約束していた映画が観れなくなってしまってごめん。お詫びに今日の晩御飯は奢るよ」
【得する謝罪】
「今日はごめんね。楽しみにしていた映画が観れなくなってしまって…。埋め合わせとして今日の晩御飯は奢らせて。えっ?遅れた理由?それは電車が人身事故で止まったからなんだけど……もう少し早く家を出れば防げたんだよね。今度からはもっと余裕をもって行動するね。本当にごめんね」
第二章 言い訳っぽく聞こえる謝罪とは? (本記事)
第三章 簡単に相手の心を読む方法 ☜ 次はこちらの記事へ