【中小企業診断士】独学でも受かる超効率的な1次試験の勉強法とは?

中小企業診断士の1次試験は、正しい勉強さえすれば独学でも受かる試験です。

1次試験で苦戦する人は、

① 勉強の方向性が間違っている

② 効率が悪い勉強をしてしまっている

③ 勉強時間が足りていない

これらのどれかに原因があります。

前回のブログでは、①の勉強の方向性(戦略)についてご紹介しました。

◇ 全科目60点を目指す人は受からない

◇ 2019年度に注意しなければいけない科目

◇ 努力家ほどハマりやすい落とし穴

これらに興味がある方は、戦略編もご覧ください。

今回は

②効率が悪い勉強をしてしまっている  Part  1

について詳しくご紹介します。

なお、効率編は様々なテクニックがありますので、3つのパートに分けてご紹介したいと思います。

そもそも効率の悪い勉強とは?

わざわざ効率の悪い勉強法を選ぶ人はいないと思います。

しかし、「何がダメなのか?」を把握しないと、対策は打てません。

そのため、今回は効率の悪い勉強法からご紹介したいと思います。

さて、次の7つのうち、効率の悪い勉強方法はどれでしょうか?

(1)初学はテキストを隅々まで読み込むことから始める

(2)分からない箇所は、一つずつ調べる

(3)初めて目にする言葉はノートに記録する

(4)苦手科目から勉強を始める

(5)まずは過去問に挑戦してみる

(6)過去問を解いて正解した問題には〇を、不正解には×を書き込む

(7)1科目ずつマスターしていく

どうでしょうか?

効率が悪い勉強法を、いくつ見つけることができたでしょうか?

正解は、

7つ全てです。

一体、何がダメなのか?

それは『時間当たりの成果(得点アップ度)が低い』ということです。

効率の良い勉強法の共通点は、次の3つを満たすことです。

3つのポイント

Ⅰ.  診断士試験に適した方法で

Ⅱ.  得点アップに繋がりやすい勉強を

Ⅲ.  科目ごとの特性に合わせて行う勉強

それぞれ順番にご説明します。

診断士試験に適した勉強法とは?

一般的に「勉強」と聞くと、

◇ 机の前に座り

◇ テキストを隅々まで読み込み

◇ 重要な言葉は調べ

◇ ノートに書いて丸暗記する

といった方法を思い浮かべるかと思います。

今まで私たちは、そういった方法で学んできたからです。

しかし、これらは子供だから使えた勉強法です。

子供は基礎知識が少なく先入観がないため、新しい知識をスッと吸収できます。

一方、大人は過去の経験や先入観が邪魔をして、新しい知識がなかなか入ってきません。

「そんなキレイ事では会社は回らないよ」

と思う内容が、診断士の学習過程では度々出てきます。

結果として、

「丸暗記では知識が入ってこない…」

「同じ問題で何度も間違えてしまう…」

といったことが頻繁に発生してしまいます。

では、診断士試験は若い人ほど有利なのか?というと、そうでもありません。

大人には大人の勉強方法があります。

子供には子供の、大人には大人の勉強法がある

記憶の方法には2種類あります。

それは『単純記憶』と『エピソード記憶』です。

単純記憶とは、意味や繋がりを無視した詰め込み型の覚え方です。

いわゆる丸暗記であり、算数の九九や英単語の記憶がこれに当たります。この単純記憶は、残念ながら10才前後をピークに低下していきます。

「最近、覚えられなくなった」と感じるのは、この単純記憶が衰えているためです。 

一方、大人が得意とするのは『エピソード記憶です。エピソード記憶とは、過去の体験に紐づいて覚えている記憶です。

例えば、海外旅行で食べた料理(注文の仕方で戸惑った、想像以上に辛かった)や、初めてデートした時の思い出(どこに行った、何を食べた)といった記憶は、頑張って覚えようとしたワケではないのに、よく覚えていますよね。

つまり、脳の構造上、大人は知識を繋げて記憶するのが得意です。

そのため、「丸暗記・ノート作成・テキストを隅々まで読み込む」といった方法は、学生時代には使えても大人になるにつれ、成果が上がらない勉強法になってしまいます。

そして、これは診断士試験においても同様です。

診断士試験は、単なる知識の有無だけを問われる問題はあまり出題されません。特に、2次関連科目は『理解度』が問われます。

丸暗記やノート作成を全否定するワケではありませんが、中小企業診断士の1次試験で求められる能力は『不適切な内容に気付ける能力』です。

そのため、診断士の試験対策に適した勉強法は、次の二つです。

◇ ミニテスト化

◇ シンプル化

ミニテスト化で『つもり学習』と決別する

ミニテスト化とは、テキストを1ページ読んだら、目を閉じて、そのページから自分で問題を作る勉強法です。

最初はどこに何が書いてあったかを思い出すだけで精一杯だと思いますが、何度か繰り返していると、「自分だったら、このページからどんな問題を作るだろう?」と、思考を広げられるようになります。

「この辺は試験に出そうだ」「ここからは問題は作りにくそうだ」

と考えながらテキスト読むことで、メリハリを付けた学習が可能となり、『試験を受ける側』から『試験問題を作る側』の視点でテキストと向き合うことができます。

しかも、この方法は

目を閉じればアウトプット学習

目を開ければインプット学習になります。

他の勉強に比べ短時間で

『思い出す、問題を作る、解く、テキストを見直す』

といった作業を繰り返すことができます。

さらに、『見たつもり、覚えたつもり、理解したつもり』といった『つもり学習(うろ覚え)』に気付けるメリットもあり、自分の理解レベルを一つひとつ確認しながら、学習を進めることができます。

最初は、意外と理解できていない現実に、ショックを受けるかもしれません。

しかし、その体験が「どうせ一回では覚えられない」と、丸暗記との決別に覚悟を決めさせてくれます。

シンプル化で『理解度』を高める

シンプル化とは、テキストの内容を10歳の子供でも理解できるように、単純な内容に噛み砕く勉強法です。

例えば、『企業経営理論』で頻出の「魔の川・死の谷・ダーウィンの海」で説明したいと思います。

ここで、「これら3つはベンチャー企業が直面する課題だよ」と説明しても、10歳の子供には伝わりません。内容をまとめるだけでは不十分で、身近な『たとえ話』を作って説明する必要があります。

今回は『カレー屋さん』に例えてみます。

もしも、カレー屋さんで成功しようと思ったら、3つの課題を解決しないといけません。

【課題1】美味しいカレーが作れること

美味しいカレーが作れないことには、そもそもカレー屋さんとしてやっていけません。

【課題2】たくさんのカレーが作れること

一度にたくさんのカレーが作れないと、すぐに品切れになってしまいます。

【課題3】他のカレー屋さんより魅力があること

他のカレー屋さんの方が魅力的だったら、お客さんは自分のお店には来てくれません。

といった感じです。

実際にやってみると、たとえ話を考える作業は想像以上に難しく感じるはずです。

しかし、それだけに効果は高く、悩めば悩むほどにその作業自体が物語(エピソード)として記憶されます

さらに、この記憶方法は1次試験のみならず、2次試験でも使えます。

1次攻略に必要な『不適切な内容に気づける能力』と

2次試験で必要な『簡潔に説明する能力』の両方を磨くことができます。

「過去に関連する体験はないか」「身近な例に当てはまらないか」

と考えるクセを身に付け、『分かったつもり』から『説明できる』にレベルアップさせましょう。

最後に

最も偉大なアメリカ大統領とも呼ばれているエイブラハム・リンカーンは、

「もし8時間、木を切る時間を与えられたら、そのうち6時間を、私は斧を研ぐのに使うだろう」

という言葉を残しています。

大きな成功を掴む人ほど、勉強する前の準備に時間をかけています。

しかし、私たちはついつい昔の成功体験に執着してしまいがちです。

あれこれと考えるより、さっさと手を動かした方が「勉強してる気になれる」と感じてしまいます。

しかし、重要なのは勉強時間を増やすことではなく、

今の自分には、どんな勉強法が適しているのか?

と考え、効率の良い方法を選ぶことです。

今回は『診断士試験に適した時間効率の良い勉強法』をご紹介しました。

今回のポイント
  • ミニテスト化でインプット・アウトプット学習を高速で回す
  • シンプル化で理解度を高める

昔ながらの勉強法は、一生懸命に勉強しているのに報われにくい『残念な勉強法』です。

そんな残念な勉強からは一刻も早く卒業し、貴重な時間を限界まで有効に使う『効率的な勉強法』をマスターしましょう。

続いて、残りの二つの勉強法をご紹介したいと思います。

Ⅱ.  得点アップに繋がりやすい勉強法

Ⅲ.  科目ごとの特性に合った勉強法

本記事は少し長くなりましたので、続きは別に記事で!

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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