※本ブログは前回の続きでPart 2となっています。
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【ステップ3】得点アップに繋がる勉強に選択と集中
このステップのゴールは、『知っている知識』を『得点が取れる知識』にレベルアップさせることです。
ここで重要なキーワードは『再現性』です。
練習でいくら問題が解けても、本試験で解けなければ意味がありません。
そのため「本試験でも正解できるか」といった再現性の観点で学習を進めます。
その第一歩としては、過去問の分類から始めます。
ただし、ここで要注意なのが、「正解には〇」「不正解には×」と2つに分ける分類法です。
これはとても非効率な分類法です。
なぜならば、「自信を持って正解できた問題」と「山勘で当たった問題」では、同じ正解でも価値が大きく異なるからです。
そのため、過去問は次の2つの軸で分類します。
◇ 正解か、不正解か
◇ その問題に学びがあるか、ないか
4つのランク
A: 正解であり、解説も一致していた
B: 正解だったが、解説に学びがあった
C: 不正解だったが、解説に学びがあった
D: 不正解であり、解説から得られるものはなかった
ここで得点に繋がるのはAの問題です。
Aが二回連続で続いた問題は殿堂入りとします。試験直前に見直す程度とし、学習対象から外します。
Bは練習では解けても、本試験では間違えてしまう可能性がある問題です。
知識に怪しさが残っている箇所を意識して、知識の整理を行います。
Cは知っているつもりの内容です。ポイントが抑えられていないため、本試験において間違える可能性が高いです。
自分が間違えやすいポイントをメモして、同じミスを繰り返さないように対策を考えます。正解にこだわるのではなく、間違えた理由を追及します。
Dは努力の割に得点アップに繋がりにくい問題です。そのため、学習の優先度を下げます。
得点アップに繋がりやすいのはBやCの問題です。Dは余裕があれば取り組むことにします。
A: 本試験でも得点が取れる内容
B: 努力が得点アップに反映しやすい内容
C: 知識の深堀が必要な内容
D: 合格のために後回しにすべき問題
多くの受験生は「知らない内容をなくそう」「分からない内容を理解しよう」と、『D→C』や『C→B』のレベルアップに多くの時間を費やします。
つまり、不正解を正解に導こうとする勉強です。
しかし、得点アップに繋がるのは『B→A』へのレベルアップです。
この『B→A』のステップアップはストレスが比較的少なく、短時間で成果が得られるため、ここを伸ばさない手はないです。
そのため、効率の良い勉強の順番は、
① B→A
② C→B
③ D→C
となります。
この方法で勉強を繰り返せば、合否を分ける問題をかなりの割合で正解できるようになり、安定して合格点が取れるようになります。
重要なのは、過去問の正答率を上げることではなく、『曖昧な知識』を『確実に得点が取れる知識』に昇格させることです。
これが再現性です。
力を入れるべきは「2→3」のステップ
「一生懸命勉強したのに得点アップにつながらない」
こんな悲しい事はありません。
しかし、診断士試験は、テキストをじっくり読み込んでも、いきなり過去問に取り組んでも、得点アップにはなかなか繋がりません。
重要なのは、一つひとつの勉強にしっかりと目的を持つことです。
ステップ1
『見たことがある』を目指し、
過去問の解説が理解できるレベルまで、テキストの内容をザックリと把握する。
ステップ2
『知っている』を目指し、
過去問題集を読み物として扱い、出題傾向の把握に努める。
ステップ3
『解ける』を目指し、
あやふやな知識を、確実に得点が取れる知識レベルに押し上げる。
そして、力を入れるべきは、第2段から第3段へのステップアップです。
知らない知識をなくそうとする従来の勉強法は『ピラミッド型学習』
確実に正解できる知識を1つずつ増やしていく勉強法は『砂時計形学習』となります。
診断士試験において得点アップに繋がるのは『砂時計型』の勉強です。
過去問を解いていて初めてみる内容が出てきたら、そこをじっくりと学習したくなる気持ちも分かります。
しかし、その気持ちグッと我慢して、『知っている知識』を『取れる知識』にレベルアップさせる方が得点アップに繋がります。
最後に
大人の勉強は、目的を明確にするだけで効率が劇的に変わります。
「限られた時間をいかに有効に活用するか?」
「時間当たりの得点アップ度が高い学習にいかに力を注ぐか?」
が、効率を大きく左右します。
◇ 1次試験は学習範囲が広いからこそ、頻出問題が低い中途半端な知識問題は捨てる
◇ 選択と集中により、貴重な勉強時間を得点アップに繋がりやすい勉強につぎ込む
この割り切りが、安定して合格点を得るコツとなります。
今回は、テキストや過去問題集との向き合い方を通して、
「どこに注意して」「どう学習を進めれば良いか?」についてご紹介しました。
続いて、効率編の最終パートとして、
③科目ごとの特性に合った勉強法
を次回はご紹介したいと思います。
本記事は少し長くなりましたので、続きは別に記事で!
最後まで読んで頂きありがとうございます。