中小企業診断士の1次試験を突破するには、理系科目から文系科目までバリエーションに富んだ7科目をマスターしないといけません。
予備校や通信教育を利用している人は、プロ講師が作成したカリキュラムに沿って勉強を進めれば合格ラインを目指せます。
しかし、独学で合格を目指す人は、どの科目をどのように学習するのかを、自分で考えなければいけません。
そこで、独学で1次突破を目指す人にオススメなのが、1次7科目を3つのグループに分ける勉強法です。
これら3つはそれぞれ特徴が異なり、勉強すべき時間帯や学習のコツも異なります。
今回は、これら3つのグループについて、
「どのように学習を進めれば、合格ラインを効率良く狙えるのか?」
といった視点でご紹介いたします。
▼ 目次
【暗記型】の特徴
その名の通り、暗記でも対応しやすい科目です。
2次試験と関連が薄い『経営法務』『情報システム』『中小企業経営・政策』が当てはまります。
『見る・書く・聞く』
暗記の方法はいろいろとあり、個性が出やすい勉強のひとつです。
私が実践した中で最も効率が良かった方法は『スマホを使った学習』です。
覚えたい箇所をスマホで撮影し、いつでもどこでも学習できるようにしました。
暗記カードは作成するのに時間がかかりますが、スマホでの撮影は一瞬です。
そして、覚えたら何のためらいもなく削除でき、常に覚えたい内容だけを集めることができます。
(暗記カードでは「せっかく作ったのに…」と、削除にためらいを感じてしまいます)
最終的に目次や索引を見るだけで該当箇所が思い浮かべるようになれば、合格レベルと言えるでしょう。
これらの科目は、知識量のピークが一次試験当日になるよう計画を立てます。
そのため、目安としてはゴールデンウイーク(GW)までにテキストを一通り学習し、GW以降に細かい点を詰めていく、といったスケジュールが王道となります。
【理解型】の特徴
このグループには、微妙な表現で正誤が分かれる『企業経営戦略論』や『運営管理』が当てはまります。
理解型の科目と相性の良い勉強法は、『シンプル化』と『ミニテスト化』です。
シンプル化とは、テキストの内容を10歳の子供でも理解できるように、何かに例えたり要約したりして簡単な内容に噛み砕く勉強法です。
ミニテスト化とは、テキストを1ページごとに「自分だったらこのページからどんな問題を作るだろう?」と、試験作成者の立場で考える勉強法です。
より詳しい勉強方法はコチラに記載しておりますので、初見の方は是非ともご覧ください。
これらの科目は、2次試験にも関連する科目になるので、
各テーマが「1次試験のみ問われる内容なのか」「それとも2次試験とも関連があるのか」の区別も重要となります。
2次試験と関連がある内容は、
「どのような場面で、どういった目的で使われるのか?」
「その施策のメリット・デメリットは何か?」
といったポイントまで深掘りしましょう
これらの理解型の科目は、最初から完璧な理解を目指すのではなく、まずはシンプル化で概要を掴み、次にミニテスト化で知識を上塗りしていくイメージで学習を進めると効率的に得点アップを目指せます。
【積み上げ型】の特徴
積み上げ型の科目は、計算問題が多い『財務・会計』や『経済学・経済政策』が当てはまります。
分からない内容を追及し、繰り返し問題を解くことで実力をアップさせます。
特に、『財務・会計』は2次試験でも重要な科目ですが、公式を覚えるだけではなかなか通用しません。
そのため、基礎知識を一つずつ確実に身に付ける勉強法がオススメです。
たとえば、
「固定費÷限界利益率」は、何をしているのか?
営業利益と経常利益は、何が違うのか?
なぜ土地には減価償却費が発生しないのか?
といった疑問を一つずつ解消していく勉強法です。
積み上げ型の科目においては、分からない問題を読み飛ばす勉強法はタブーとなります。
苦手分野を作ってしまうと、それ以降の問題を全て失点する恐れがあるためです。
ここが、『暗記型』や『理解型』との最大の違いです。
苦手分野の克服に最も効果的な方法が、同じ問題を繰り返し解く学習法です。
解き方や答えの数字を覚えてしまっても支障ありません。
重要なのは、
①パターンを覚えること
②「これなら解ける」といった自信を付けること
繰り返し解いていると、「これって、こういう意味だったのか」と突然ひらめくことがあります。そのひらめきを積み重ねことで、知識に深みが増し、応用問題にも対応できるようになります。
『解ける問題を確実に一つずつ増やす』
これが積み上げ型科目のキーワードとなります。
最後に
今回は、1次7科目を3つのグループに分け、それぞれの特徴に合わせた勉強のコツをご紹介しました。
今回ご紹介した勉強法は、『タイムゾーン勉強法』とも非常に相性が良い勉強法です。
タイムゾーン勉強法とは、脳のパフォーマンスを考慮した勉強法であり、私自身「もっと早くしていれば…」と本気で感じた勉強法です。
これら2つの勉強法を組み合わせることで、更なる効率アップを目指せます。
詳しい内容は別記事にてご紹介しておりますので、興味がある方は是非ともコチラをご参照ください。
勉強法はいくら知っても損はありません。是非とも様々な勉強法を知り、自分に合った勉強法を見つけて下さい。
本記事の内容が、少しでも参考になれば幸いです。
最後までご愛読いただき、ありがとうございます。